メンタルトレーニング

あがり症の根本的な原因と、誰でも簡単に実践できる克服方法

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伊藤 俊輔

「お腹から声を出して」「頭に響かせて」といった感覚的なものではなく、解剖学等の根拠に基づいた、論理的かつ具体的でわかりやすい指導をモットーとする京都大学法学部卒のボイストレーナー
  • たくさんの人の前で話したり歌ったりするとき、声が震えたりうわずったりしてしまう。
  • 上司や先輩など目上の人と話すとき、喉が締まったような感覚に襲われて声が出づらくなってしまう。
  • 就職面接などの大切な場面で、頭が真っ白になって上手く声が出せなくなってしまうーー。

練習や準備を積み重ねてきたはずなのに、本当に大事な場面になると思い通りの力を発揮できず、悔しい思いをしたり、自分自身にがっかりしたり。そんな経験をお持ちの方は、決して少なくないのではないでしょうか?

そしてなかには、こうした問題は声の出し方や話し方を改善すれば解決するだろうとの期待から、ボイストレーニングについて勉強したり、教室に通っている方などもいらっしゃるだろうと思います。

たしかに、声の出し方や話し方の改善は、これらの症状の緩和にある程度までは役立ちます。しかし、これらの症状を根本的に治そうと思ったら、もっと別のところに着目しなくてはなりません。なぜなら、これらはいわゆるあがり症に起因する症状であり、その大元にあるのは、声や話し方の問題ではないからです。本当の意味で問題を解決するには、あがり症の根本的な原因をしっかりと理解し、適切な対処をしていく必要があるのです。

実のところ、かくいう私も昔はひどいあがり症に悩まされていました。教室でのレッスンやワークショップなどを通じて私のことをご存じの方々は、私がかつて生活に支障をきたすほどのあがり症だったとは夢にも思わないでしょう。しかし実際のところ、度重なるあがり症のもたらす不安感から、しまいにはパニック障害を患うにまで至ってしまい、学生時代には相当苦しい思いをしていました。それゆえに、あがり症に悩まされる方々のつらい気持ちが、私には非常によく理解できるのです。

そして、だからこそはっきりと言いたいのです。

あがり症は克服できます。

きちんと対処すれば、きっと乗り越えることが可能です。ほかでもない私自身が、あがり症を克服したことで、今や大人数の前でのライブ、年に20回以上のワークショップ、結婚式でのスピーチなどを難なくこなせている。それこそが、あがり症が克服可能であることの、何よりの証拠にほかなりません。

ということで、この記事では多くの方々を悩ませつづけるあがり症の原因と、その克服方法についてお伝えしていきます。大事な局面で100パーセントの力を発揮できる自分を手に入れるために、是非とも参考にしてみてください。

1.あがり症の原因は「潜在意識の作り出すセルフイメージ」である

突然ですが、皆さんは「意識」という言葉を聞いて、どんなものを思い浮かべられるでしょうか?

ふつう「意識」という語は、「意識がある」「意識している」といった表現に代表されるように、「心のありようを自覚している」状態を表すのに用いられることが多いです。しかし、この通常の用法でいうところの「意識」は、実際には意識全体のほんの一部、いわば氷山の一角を指しているにすぎません。

実は、意識というものは「顕在意識」と「潜在意識」の2つから成り立っています。このうち顕在意識とは、私たちがふだん「意識」ととらえているもの、すなわち自分で自覚することのできる意識のことです。対して潜在意識とは、顕在意識の下に横たわる自覚できない意識であり、これは過去の経験などによって蓄積された価値観、習慣、思い込みによって、知らず知らずのうちに形成されていくものです。

そして、実に驚くべきことですが、人間の意識の大半、いやほとんどを占めているのは、自覚できる顕在意識ではなく、潜在意識のほうなのです。その割合は実に90%とも95%とも言われ、だからこそ潜在意識の状態は、私たちの気分や行動に多大な影響を及ぼしていると考えられています。

なんとなく話の核心が見えてきましたでしょうか?

そうです。

あがり症の根本的な原因とはすなわち、この潜在意識によってつくり出されるイメージにほかならないのです。

人間は、強烈な経験や、度重なる似たような経験をへて、ある種のセルフイメージ(「自分はこういう人間だ」というイメージ)を形成します。たとえば、たくさんの人の前で失敗する経験を何度か繰り返せば、そのうちに「自分はたくさんの人の前に立つのが苦手な人間だ」というセルフイメージが形成されるわけです。

そして、潜在意識は元来の性質として、このセルフイメージを維持する方向に働きます。これはたとえ、そのイメージが「人前に立つのが苦手である」というネガティブなものであったとしても同じことで、あくまで潜在意識は、形成された自己像を維持しようと努めてしまいます。

あがり症とはすなわち、この潜在意識の働きによってつくり出され、方向づけられた結果にほかならないのです。

2.セルフイメージの書き換えで、あがり症は克服できる

リラックスしようと努めたり、マッサージやストレッチで心を落ち着けようと試みたり……。あがり症に悩む皆さんはきっと、自らの弱点を乗り越えるべく、さまざまな努力を重ねてこられたことでしょう。しかし、おそらくそれと同じくらい、こうした試みがなかなか功を奏さず、頭を抱えた経験も多いのではないでしょうか?

それもそのはず、先にも述べたように、人間の意識はほとんどが潜在意識によって占められています。そのため、いくら「リラックスしよう、しなくては」と顕在意識で考えても、セルフイメージを維持しようとする潜在意識の力に押し負けてしまうのです。

となれば一体どうすればよいのか。

そう、答えは実に単純です。

潜在意識に働きかけることで、セルフイメージを更新してしまえばよいのです。

たとえば、「私は大人数の前で話すのが大好きだ」といったように、セルフイメージを上書きしてしまえば、あがり症の根源は断たれることになります。そして、一度セルフイメージが更新されれば、潜在意識はやはりそれを維持する方向に働きはじめます。ですから、ひとたび「大人数の前で話すのが大好きな自分」というイメージを刷り込むことができれば、あがり症はあっという間に解消するのです。

長年悩まされてきた方には、なかなか信じにくい話かもしれません。しかしこれこそが、あがり症を根源から克服する、真に王道的な方法です。「自分はあがり症だ」というセルフイメージの呪縛を断ち切ったとき、人は初めて本当の意味で、あがり症から解放されることができるのです。

3.言葉、イメージ、感情を使ってセルフイメージを書き換える

それでは、ここからは実際に潜在意識にアプローチしてセルフイメージを更新する方法について、順を追ってご説明していきましょう。

まず初めに、なりたい自分に〈すでになった〉ことを、声に出して宣言してみます。たとえば「私は人前で話すのが大好きだ」「私は話をするとき、つねに堂々としている」といったように、目指す自分に〈すでになった〉と宣言するのです。

そして、ここになるべくリアルなイメージ(想像)を重ね合わせていきます。大勢の人があなたのスピーチに感動している様子でも結構ですし、そのスピーチを聞いた上司や同僚から口々に褒め称えられる様子でもよいでしょう。とにかくリアルに、そして何度も想像し、そのときの感情をよく味わってください。そして、この感情を噛みしめながら、自分は人前で話すのが好きだ、いつでも堂々としている、と何度も繰り返し口にしてみてください。

大切なのは、言葉、リアルなイメージ、そして感情を組み合わせて、これを何度も反復することです。そうすることで、潜在意識に刻み込まれたセルフイメージが次第に書き換わっていき、「なりたい自分」だったものが「本来の自分」に置き換えられていくのです。

4.「変性意識状態」を活用しよう

以上が基本的な方法になりますが、はたしてこれだけで本当にあがり症が克服できてしまうのか、疑問に思う人もいるでしょう。

無理もありません。「信じていれば本当になるなんて、そんな都合のいい話があるはずがない」と、疑いたくなる気持ちもわかります。それに、方法自体は簡単ですが、普通に実践している限り、やはり効果が出るまでにそれなりの時間がかかります。たとえ正しい方法であっても、効果が実感できないと、なかなかモチベーションが維持できないでしょう。

そこで利用するのが変性意識状態です。

あまり聞きなじみのない言葉だと思いますが、変性意識状態とは通常とは異なる意識状態のことを言い、より具体的にいえば、瞑想が深まったときや催眠術にかかったときに見られる意識状態を指します。

以下、より詳しくご説明しましょう。

通常の意識状態にあるとき、つまり日中など、顕在意識が優位に働いて覚醒状態にあるとき、私たちの顕在意識と潜在意識のあいだには、分厚い「壁」が存在します。そのため、潜在意識への働きかけが妨げられ、セルフイメージの書き換えに時間がかかります。

これに対して、変性意識状態下にあるときは、この壁が取り払われているため、言葉やイメージや感情が、より潜在意識に伝わりやすくなるのです。変性意識状態とは、言い換えれば脳波のレベルがアルファ波(リラックス状態)〜シータ波(まどろみ状態)の水準にある状態を指しますが、この状態にある時間帯を利用したり、あるいは自力ないし他力によってこの状態に意識を導くことによって、効率的にセルフイメージの書き換えを進めることができます。

実のところ、人間は誰しも、日常生活の中のあるタイミングにおいて変性意識状態を経験しています。それは、眠りにつく直前や寝起きの直後です。あの時間に経験するまどろみはまさしく、変性意識状態そのものなのです。ですから、短い時間ではありますが、そのタイミングを活用して言葉とイメージ、そして感情の刷り込みを行えば、より効率的にセルフイメージの書き換えを進められます。

また、時間はかかりますが、瞑想などの訓練を積めば、変性意識状態を自力でつくり出せるようになることも可能です。あるいは、私を含む専門家の力を借りれば、より簡単かつ長時間変性意識状態に入ることもできますし、一人では困難なセルフイメージの発見や、個々人の悩みに応じた適切なセルフイメージの書き換えについても、より短期間のうちに効果的に進めていくことができます。

5.おわりに

繰り返しますが、私もかつてはあがり症に悩んでいました。悩んでいたどころか、絶望していたといっても過言ではありません。パニック障害を患うまでになって、何かに挑戦すること自体を恐れるようになってしまい、すべてにおいて消極的な人生を歩んでいたのです。

しかし、今はそんなかつての自分が信じられないくらい、思い通りに自分を表現できるようになり、自信をもってさまざまなチャレンジをできるようになっています。皆さんにはその喜びや解放感を知らないまま、挑戦することを諦めてほしくないのです。今回この記事を書くことにしたのは、そんな個人的な思いもあってのことでした。

何度でも言います。

あがり症は必ず克服できます。

潜在意識に働きかけ、ネガティブなセルフイメージを書き換えれば、必ずなりたい自分に近づいていけます。あがり症に悩むあまり挑戦を諦めてしまうのは、あまりにももったいないことです。

あがり症を克服できれば、あなたの可能性はきっと、今あなたが思っている何倍にも大きく開花します。今回お伝えした方法を参考にしながら、是非とも壁を乗り越え、人生を精一杯楽しんでいただきたい。

そんな心からの願いを記しつつ、この記事を締め括りたいと思います。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました!

本記事の構成・執筆にあたっては、東大文学部を卒業後、出版社勤務を経てライター等として活動中の山口真幸氏(note: https://note.com/chimakiiiiiii / Twitter: https://twitter.com/chimakiiiiiii)にご協力をいただきました。

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