地声と裏声をスムーズにつなげる3つの手順
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伊藤 俊輔

「お腹から声を出して」「頭に響かせて」といった感覚的なものではなく、解剖学等の根拠に基づいた、論理的かつ具体的でわかりやすい指導をモットーとする京都大学法学部卒のボイストレーナー

あなたは、地声と裏声の切り替えがうまくいかず、声の強さや音質が急に変わったり、音が不安定になったりすることはありませんか?

これらのお悩みは、地声と裏声をスムーズにつなげることができると解決します。

そこで、この記事では、地声と裏声をスムーズにつなげるトレーニングをご紹介します。
このトレーニングをしっかりと練習すれば、必ず地声と裏声をつなげられるようになります。
ぜひ参考にしてみてください。

1.「地声と裏声をスムーズにつなげる」とは?

まずは、私の録音を聴いてみてください。

1-1.【失敗例】

【失敗例】では、地声と裏声の境目で声がコロッとひっくり返り、声質の変化が目立っています。

1-2.【成功例】

それに対し、【成功例】では、地声と裏声がスムーズにつながり、どこで地声と裏声が切り替わったのか分かりにくくなっています。

※ミックスボイスという用語は、『地声と裏声の中間的な声』を指す場合だけでなく、このように地声と裏声の境目をスムーズにつなげるテクニックを指す場合もあります。
地声と裏声の中間的な声を意味するミックスボイス(ミドルボイス)について詳しく知りたい方は、1オクターブ高い声だって楽に出せるミックスボイスとはをご覧ください。

 2.なぜ地声と裏声がスムーズに繋がらないのか

地声と裏声がスムーズにつながらない原因は、地声と裏声の「声量 」、「声質」、「発声のフォーム」にギャップがあることです。

例えば、

「高い地声は強くしか出せないのに、裏声は弱々しくてスカスカ」

「地声で高い声を出そうとすると、あごが上がってしまう」

という状態では、地声と裏声の声量、声質、発声のフォームにギャップが生じてしまうため、スムーズにつなげることが難しくなるのです。

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3.地声と裏声をスムーズにつなげる3つの手順

それでは、地声と裏声をスムーズにつなげるトレーニングをご紹介します。

3-1.自分の声を分析する

まず自分の声の状態を知ることが第一歩です。

  • 地声の方が強いのか?裏声の方が強いのか?
  • 地声と裏声に声質の差はないか?
  • 地声と裏声でフォームに違いはないか?

自分の声やフォームを客観的に分析します。

3-2.地声と裏声のバランスを整える

自分の声の分析が終わったら、地声と裏声のバランスを整えていきます

地声が強すぎる場合は声量を抑え、裏声を強化していきます。
反対に、地声が弱すぎる場合は、裏声が強すぎるということはあまりないので、地声を強化することに集中すれば良いでしょう。

声質は、裏声の息漏れを少なくしていくことで統一感を出し、フォームが極端に変わらないように整えていきます。

3-3.地声と裏声をスムーズにつなげてみる

地声と裏声のバランスが整ったら、実際につなげていきます。
次のようなステップを踏めば、だんだんつなげられるようになると思います。

3-3-1.得意な母音をサイレンのような声でつなげてみる

1-2.の【成功例】のように、まずはサイレンのように滑らかに音を移行させながらつなげる練習をします。

例では「ア」の母音でつなげていますが、得意な母音から練習を始めるのがコツです。
音の動きについては、上昇の方がやりやすい場合は上昇から、下降の方がやりやすい場合は下降から始めると良いでしょう。

最初は、大きな声だとつなげることが難しいかもしれません。
なかなかつながりにくい場合は、できるだけ小さな音で行うとつなげる感覚がつかみやすくなります
つなげる感覚が分かってきたら、だんだん音量を大きくしてください。

3-3-2.慣れてきたら別の母音に挑戦

つなげる練習をしていると、はじめのうちは10回に1回成功していたのが、10回に3回、10回に5回といったように、成功率が上がってきます。
ある程度成功率が上がってきたら、今度は別の母音でもつなげられるように練習していきましょう。

母音が変わると意外と難しく感じると思いますが、歌の中で使っていくためには、どの母音でもスムーズにつなげられる必要があります。

3-3-3.音階でつなげてみよう

どの母音でもスムーズに繋げられるようになったら、『ドレミファソラシド  』と音階でつなげてみましょう
音階にすると急に難易度が上がります。慣れないうちはできるだけゆっくりやると上手くいく可能性が高まります。

4.まとめ

  • 自分の声を分析し、地声と裏声の「声量 」、「声質」、「発声のフォーム」を整える
  • まずは得意な母音からサイレンのような声でつなげてみる
  • 慣れてきたら別の母音でもサイレンのような声でつなげてみる
  • 最後は音階でつなげていく
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